「留学ビザ」から「就労ビザ」への変更手続きとは?

留学生が日本で就職するときは、入社までに「留学」から「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格に変更することが必要です。在学中に受入れ機関の内定が決まった場合、卒業前年の12月1日から在留資格変更許可申請を実施できます。入社日までに就労ビザを取得する必要があるため、早めに申請しておくことがポイントです。在留資格変更許可申請書の申請先は、留学生の住居地(住民票がある地域)を管轄する地方出入国在留管理官署です。

また、大学や専門学校などを卒業して、日本で就職する留学生の約9割は「技術・人文知識・国際業務技術・人文知識・国際業務(技人国)」という就労ビザを取得します。以下は「留学」ビザから「技術・人文知識・国際業務(技人国)」ビザへの変更の流れです。

留学ビザから就労ビザ(技人国)に変更する流れ

留学ビザから就労ビザに変更するには、就職先が決まっていることが必要です。就職先が決まっていない場合は、就労ビザへの変更申請ができないので、まずは就職先を決めなければいけません。留学ビザから就労ビザの変更申請の流れについて、内定のタイミングに合わせて以下の2通りに分けて説明します。

在学中に内定が決まった場合

① 就職先を決める(内定をもらう)
② 雇用契約の締結
③ ビザ申請準備
④ 就労ビザに変更申請
⑤ 卒業
⑥ 卒業証書を入管へ提示
⑦ 就労ビザの許可
⑧ 就労開始

在学中に内定をもらった場合は、就労ビザへの変更申請は卒業年度の12月から行うことができます。
日本での大学を卒業することを前提として就労ビザの申請をしている場合、大学の卒業証明書を提出しないと就労ビザの許可はおりません。卒業年度の12月に申請をしたとしても卒業が3月であれば、3月の卒業式後に卒業証明書を入管に提出することで、就労ビザの在留カードをもらうことができます。

変更後の就労ビザを貰うまでは、留学ビザの資格です。入社日までに内定先の会社でアルバイトとして働く場合や内定者研修に参加する場合は、必ず資格外活動許可を取得して、資格の時間内で勤務するようにしなければいけません。資格外活動許可を取得しないと不法就労になってしまいます。

卒業後に内定が決まった場合

① 学校を卒業
② 就職活動ビザ(特定活動)に変更申請
③ 就職先を決める(内定をもらう)
④ 雇用契約の締結
⑤ ビザ申請準備
⑥ 就労ビザに変更申請
⑦ 就労ビザの許可
⑧ 就労開始

卒業後就職活動をするのであれば、就職活動のための特定活動ビザに変更する必要があります。留学ビザの在留期限が残っていても、学校を卒業したらすぐに在留資格変更申請を行いましょう。 就職活動のための特定活動ビザは学校からの推薦状が必要です。特定活動1回だけ更新可能で、最長で1年間就職活動ができます。卒業後、留学ビザの期限が残っていてもアルバイトをすることはできず、アルバイトをしたい場合は就職活動のための特定活動ビザに変更後、資格外活動許可を取得して留学ビザと同じ週28時間以内でアルバイトをすることができるようになります。

留学ビザから就労ビザ(技人国)へ変更する際の必要書類

留学ビザから就労ビザへの変更申請には、留学生本人企業側の双方に準備すべき書類があります。詳細については、出入国在留管理庁のサイトで確認してください。

留学生本人が準備する書類

留学生本人で準備が必要になる書類の例は、以下のとおりです。日本での滞在状況や就職先で従事する業務の内容によっても必要書類は変わってきます。

在留資格変更許可申請書(申請人等作成用)
パスポート
在留カード
証明写真(撮影から6ヵ月以内のもの)
在学中であれば卒業見込証明書、卒業後であれば卒業証明書
成績証明書
高校卒業以降の学歴・職歴がわかる履歴書
申請理由書(就職の経緯や専攻と業務内容の関係がわかる書類)
日本語能力試験の合格書(行う業務内容に応じて)

企業側が準備する書類

企業側で準備する書類には、以下のようなものがあります。企業側の準備書類は、事業規模や業種によって異なります。

区分カテゴリー1カテゴリー2カテゴリー3カテゴリー4
該当機関上場会社や国・地方公共団体等前年分の給与所得の
源泉徴収票合計表の
源泉徴収税額が1,000万円以上ある企業
1,000万円以下の企業  前年分の給与所得の
源泉徴収票合計表がないスタートアップの企業等
在留資格変更許可申請書
(所属機関等作成用)
〇(提出要)
労働条件通知書または雇用契約書
(職務内容、雇用期間、報酬などを明記したもの)
四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書
給与所得の源泉徴収票などの
法定調書合計表
(税務署の受理印が必要)
―(提出不要)
提出できない理由を
明らかにする書類
在留申請オンラインシステム
に係る利用申出の承認を受けていることを証明する文書
企業の事業内容を明らかにする資料
法人登記事項証明書
決算文書(直近年度)〇 新規:事業計画書

留学ビザから就労ビザへの変更が許可される条件

就労ビザへの変更には、いくつかの重要な条件があり以下に示します。
特に重要なのは従事予定の職務が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当することを明確に示すことです。アルバイト活動のオーバーワークがあった場合にも、在留資格の変更申請は通りにくくなるため、シフト管理には十分に注意を払いましょう。詳細については、出入国在留管理庁のサイトで確認してください。

・行おうとする活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に該当すること
・法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること
・現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと
・素行が不良でないこと
・独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
・雇用・労働条件が適正であること
・納税義務等を履行していること
・入管法に定める届出等の義務を履行していること

まとめ

留学生が日本で就職するためには、留学ビザから就労ビザへの変更が不可欠です。今回説明した通り、就労ビザへの変更手続きには、いくつもの要件や注意点があります。必要書類も多いことから、早めの計画的な準備が重要となります。

名古屋のOSAHIRO行政書士事務所(ビザ申請)では、「就労ビザ(技人国)」「特定技能」「高度専門職」「経営管理」「帰化申請」などの国際業務を中心にご相談を承っております。ご不明なことがありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください(初回面談は無料です)。