
近年の労働力不足を背景に、日本は外国人労働者の受け入れを積極的に進めています。中でも特に注目されているのが「高度人材」と呼ばれる優秀な外国人です。本記事では、高度人材とはどのような人材を指すのか、その認定方法、ポイント制、企業が高度人材を採用するメリット・注意点について解説します。
高度人材とは?
高度人材とは、専門的な技術や知識を持つ外国籍人材のことです。具体的には、「学歴」「職歴」「年収」「年齢」などの項目を点数化し、合計70点以上に達すると「高度専門職」の在留資格を取得できます。高度人材は、以下の3つの活動類型に分類されます。
高度学術研究活動(高度専門職1号(イ))
大学教授や研究者など、研究、研究指導、教育活動を行う
高度専門・技術活動(高度専門職1号(ロ))
企業の研究開発、ITエンジニアなど、自然科学や人文科学分野の知識・技術を要する業務に従事する
高度経営・管理活動(高度専門職1号(ハ))
企業の経営者や役員など、事業の経営や管理に従事する
高度専門職には「1号」と「2号」があります。「高度専門職2号」は、「高度専門職1号」として3年以上日本に在留し、ポイント制で一定以上の点数を達成した人に許可されるものです。高度専門職2号は、在留期限が無期限となり、活動制限が大幅に緩和されます。
高度人材ポイント制とは?
高度人材ポイント制とは、高度外国人材の能力を評価し、出入国管理上の優遇措置を与える制度です。学歴、職歴、年収などの項目ごとにポイントが設定されており、合計70点以上で優遇措置の対象となります。
<ポイント計算表の項目例>
•学歴: 大学院卒、大学卒など
•職歴: 専門分野での実務経験年数
•年収: 年齢に応じて設定された基準年収
•年齢: 若いほどポイントが高い
•研究実績: 特許取得、学術論文発表など
•資格: 日本の国家資格、IT関連資格など
•特別加算: 日本の大学卒業、日本語能力試験合格など
高度人材を雇用するメリット
高度人材を受け入れることで、企業は以下のようなメリットを期待できます。
•優秀な人材の確保
ポイント制により、一定以上の能力を持つことが保証された人材を採用できる
•多様な働き方の実現
外国人ならではの視点や発想を取り入れ、企業のイノベーションを促進できる
•グローバル展開の加速
海外とのビジネス展開を担う人材として、語学力や海外経験豊富な高度人材を活用できる
•入国・在留手続きの優遇
高度人材の入国・在留審査は優先的に処理されるため、採用から入社までの期間を短縮できる
•永住許可要件の緩和
高度人材は、永住許可取得に必要な在留期間が短縮されるため、長期的な活躍を期待できる
高度人材の在留資格申請の流れ
高度人材の在留資格を申請する際、大きく分けて以下の2つのケースがあります。
海外から新たに呼び寄せる場合
ステップ1: 地方出入国在留管理局で在留資格認定証明書交付申請を行う
ステップ2: 入管による審査
ステップ3: 在留資格認定証明書の交付
ステップ4: 日本大使館で査証(ビザ)申請
ステップ5: 空港または港で上陸審査手続き
すでに日本に在留している外国人が高度人材への切り替え/更新をする場合
ステップ1: 地方出入国在留管理局で在留資格変更許可申請または在留期間更新許可申請を行う
ステップ2: 入管による審査
ステップ3: 在留資格認定証の交付
高度人材受け入れの注意点
高度人材の受け入れにはメリットがある一方、注意すべき点もあります。
<年収>
ポイント制では年収も評価項目となるため、十分な年収を提示する必要がある
<企業側のサポート体制>
日本での生活や仕事に慣れるためのサポート体制を整えることが、高度人材の定着には不可欠
まとめ
高度人材は、日本経済の活性化に貢献する重要な存在です。ポイント制を理解し、自社に適した高度人材の採用を検討することで、企業の成長につなげることが可能です。
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