外国人のアルバイトが可能な在留資格(ビザ)とは?

外国人のアルバイトが可能な在留資格(ビザ)とは?

外国人をアルバイトとして雇用する場合、在留資格(ビザ)によって、働ける仕事内容や就労時間、必要な許可が異なります。例えば、「永住者」などは就労制限がありませんが、「留学」や「家族滞在」の外国人は、原則として資格外活動許可が必要です。また、就労ビザを持つ外国人でも、現在の在留資格で認められていない仕事を自由に行えるわけではありません。

この記事では、外国人のアルバイトが可能な在留資格、週28時間の就労制限、資格外活動許可、外国人を採用する際の注意点について、分かりやすく解説します。

外国人のアルバイトが可能な在留資格

すべての外国人が自由にアルバイトできるわけではありません。

アルバイトが可能かどうかは、現在の在留資格と仕事内容によって異なり、大きく次の3つに分けられます。

  • 就労制限がなく、自由にアルバイトできる場合
  • 資格外活動許可を取得することでアルバイトできる場合
  • 現在の在留資格で認められた活動の範囲内で働ける場合

就労制限がない在留資格

以下の4つの在留資格を持つ外国人は、入管法上、就労する職種や時間に制限がありません。

  • 永住者
  • 日本人の配偶者等
  • 永住者の配偶者等
  • 定住者

これらの在留資格を持つ外国人は、日本人と同様に、飲食店、小売店、工場、宿泊施設など、さまざまな仕事でアルバイトができます。資格外活動許可を取得する必要もありません。ただし、労働基準法などの労働関係法令や、業種ごとの法令は遵守する必要があります。

資格外活動許可が必要な在留資格

「留学」や「家族滞在」などの在留資格は、原則として就労を目的とするものではありません。

そのため、アルバイトを行う場合には、原則として事前に資格外活動許可を取得する必要があります。

◇ 留学

留学生は、資格外活動許可を取得することで、原則として週28時間以内のアルバイトが認められます。また、在籍する教育機関の学則で定められた夏休みや冬休みなどの長期休業期間中は、1日8時間以内の就労が認められます。

ただし、次の点に注意が必要です。

  • 複数のアルバイト先がある場合、すべての勤務時間を合算する
  • 週28時間は、どの曜日から起算しても28時間以内である必要がある
  • 風俗営業等に関係する一定の業務には従事できない
  • 学校を卒業した後は、在留期限が残っていても、留学生としての資格外活動許可に基づくアルバイトはできない

例えば、月曜日から日曜日までの合計が28時間以内でも、火曜日から翌週月曜日までの7日間で28時間を超える場合は、就労時間の制限に違反することになります。

◇ 家族滞在

「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ外国人の扶養を受ける配偶者や子などが該当します。資格外活動許可を取得することで、原則として週28時間以内のアルバイトが可能です。ただし、留学生と異なり、学校の長期休業期間中に就労時間が延長される特例はありません。

なお、2026年10月1日から、「家族滞在」の外国人については、一定の遊技場営業店舗(ぱちんこ店等)での就労が、個別の資格外活動許可を受けることで認められる取扱いとなりました。この場合、包括許可だけでは就労できず、個別許可が必要です。また、他のアルバイトを含め、資格外活動の合計時間は週28時間以内である必要があります。

◇ 特定活動

「特定活動」は、外国人ごとに法務大臣が指定する活動内容が異なる在留資格です。例えば、ワーキングホリデーや、一定の要件を満たす継続就職活動などがあります。アルバイトができるかどうか、資格外活動許可が必要かどうかは、個別の指定内容によって異なります。そのため、在留カードだけでなく、パスポートに添付された「指定書」などを確認する必要があります。

就労ビザを持つ外国人のアルバイト

「技術・人文知識・国際業務」や「技能」などの就労ビザを持つ外国人は、原則として、現在の在留資格で認められた活動の範囲内で働くことができます。

例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で通訳業務を行っている外国人が、別の会社でも通訳業務を行う場合、仕事内容などが現在の在留資格に該当すれば、資格外活動許可は不要です。

一方、同じ外国人が飲食店で一般的な接客や調理補助などのアルバイトを行う場合、通常は「技術・人文知識・国際業務」の活動範囲には該当しません。このような場合は、資格外活動許可の対象となるかを確認する必要がありますが、申請すれば必ず許可されるわけではありません。

アルバイト先が本業と異なるかどうかではなく、実際の仕事内容が現在の在留資格で認められる活動に該当するかどうかが重要です。

技能実習生・特定技能外国人のアルバイト

◇ 技能実習

技能実習生は、認定された技能実習計画に基づき、雇用契約の下で技能等を修得する外国人です。

技能実習先とは別の会社でアルバイトをすることは、原則として認められていません。技能実習生は労働者ですが、技能実習計画に従った活動を行う必要があり、自由に副業やアルバイトができるわけではありません。なお、技能実習制度は、2027年4月から開始予定の育成就労制度へ段階的に移行することとされています。

◇ 特定技能

「特定技能1号」「特定技能2号」の外国人は、受入れ機関との雇用契約に基づき、認められた分野の業務に従事します。原則として、受入れ機関以外で自由にアルバイトや副業を行うことは認められていません。

なお、農業・漁業分野などでは、一定の条件の下で派遣形態による就労が認められる場合がありますが、これは自由なアルバイトが認められるという意味ではありません。

ワーキングホリデー

ワーキングホリデーは、日本と相手国・地域との取決めに基づき、一定期間の休暇を過ごしながら、滞在資金を補うための就労が認められる制度です。在留資格は「特定活動」となり、通常の留学生のような週28時間の就労制限はありません。

例えば、飲食店、小売店、宿泊施設などでのアルバイトが考えられます。ただし、風俗営業等に関係する一定の業務は認められません。また、対象国・地域や年齢などの条件は、それぞれの取決めによって異なります。

採用する際には、在留カードだけでなく、指定書に記載された活動内容も確認しましょう。

資格外活動許可について

資格外活動許可とは、現在の在留資格で認められた活動以外に、収入を伴う事業の運営や報酬を受ける活動を行う場合に、一定の条件の下で認められる許可です。例えば、「留学」の在留資格で日本に滞在している外国人が、飲食店やコンビニエンスストアなどでアルバイトをする場合には、原則として資格外活動許可が必要です。

資格外活動許可の種類

資格外活動許可には、主に「包括許可」と「個別許可」の2種類があります。

◇ 包括許可

勤務先や具体的な仕事内容を個別に指定せず、一定の範囲内で就労を認める許可です。

主に「留学」「家族滞在」などの外国人が対象となり、原則として週28時間以内の就労が認められます。ただし、風俗営業等に関係する一定の業務は認められません。

◇ 個別許可

勤務先や活動内容などを個別に審査して認められる許可です。

例えば、就労ビザを持つ外国人が、現在の在留資格で認められた活動とは異なる報酬を伴う活動を行う場合などに、個別許可が必要となることがあります。また、2026年10月1日からは、「家族滞在」の外国人が一定の遊技場営業店舗(ぱちんこ店等)で就労する場合にも、個別許可の対象となっています。

ただし、個別許可は申請すれば必ず認められるものではなく、活動内容や現在の在留資格への影響などが審査されます。

資格外活動許可の申請方法

資格外活動許可は、原則として、外国人本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請します。

申請に当たっては、主に以下の書類などを準備します。

  • 資格外活動許可申請書
  • 在留カード
  • パスポート
  • 予定する活動内容を説明する資料(必要な場合)

具体的な必要書類は、包括許可・個別許可の区分や申請内容によって異なります。なお、資格外活動許可の申請手数料は無料です。

資格外活動許可が不要な場合

次のような場合には、資格外活動許可は不要です。

  • 現在の在留資格で認められている範囲内の活動
  • 「永住者」「定住者」など、就労制限のない在留資格での就労
  • 業として行うものではない講演に対する謝金など、法令上の例外に該当する活動
  • 日常生活に伴う臨時の報酬など、法令上の例外に該当する活動

ただし、継続的に報酬を受ける活動を行う場合などは、資格外活動許可が必要となる可能性があります。判断が難しい場合は、事前に確認しておくことが重要です。

指定書について

在留資格「特定活動」は、ワーキングホリデーや継続就職活動など、外国人によって認められている活動内容が異なります。具体的な活動内容は、法務大臣が個別に指定する「指定書」に記載されており、通常、パスポートに添付されています。そのため、在留カードに「特定活動」と記載されていても、それだけではアルバイトができるかどうかは分かりません。

主に次のようなケースがあります。

◇ 就労が認められている場合

ワーキングホリデーなど、指定書に記載された活動の範囲内で、アルバイトが認められている場合があります。

◇ 資格外活動許可を取得すれば就労できる場合

継続就職活動など、指定された活動自体には就労が含まれていなくても、別途資格外活動許可を取得することで、原則として週28時間以内のアルバイトが認められる場合があります。

◇ 就労が認められていない場合

指定された活動内容によっては、アルバイトが認められておらず、資格外活動許可も取得できない場合があります。このように、同じ「特定活動」でも、アルバイトができるかどうかは異なります。

外国人を採用する企業は、在留カードだけでなく、指定書に記載された活動内容や資格外活動許可の有無を確認することが重要です。

在留資格別アルバイト可否一覧表

主な在留資格について、アルバイトの可否や就労制限をまとめると、以下のとおりです。

在留資格アルバイトの可否資格外活動許可主な注意点
永住者可能不要入管法上の就労制限なし
日本人の配偶者等可能不要入管法上の就労制限なし
永住者の配偶者等可能不要入管法上の就労制限なし
定住者可能不要入管法上の就労制限なし
留学条件付きで可能原則必要原則週28時間以内

長期休業期間は1日8時間以内
家族滞在条件付きで可能原則必要原則週28時間以内

一定の遊技場営業店舗では個別許可が必要
技術・人文知識・国際業務活動内容による場合により必要現在の在留資格で認められる活動か確認
技能活動内容による場合により必要現在の在留資格で認められる活動か確認
特定技能原則として自由な副業不可原則として副業目的の許可は認められない雇用契約・受入れ機関等の条件を確認
技能実習原則不可原則として副業目的の許可は認められない認定された技能実習計画に基づく活動
特定活動指定内容による場合により必要指定書の確認が必要
ワーキングホリデー(特定活動)条件付きで可能指定された活動の範囲内では不要禁止される業務等に注意

※上記は一般的な取扱いをまとめたものです。実際の就労可否は、在留資格、指定書、資格外活動許可、仕事内容などによって異なります。

外国人をアルバイトで雇用する際の確認事項

外国人をアルバイトとして採用する企業は、在留資格や就労制限を確認し、不法就労とならないよう注意する必要があります。

在留カードの確認

採用前に、在留カードの以下の項目を確認しましょう。

  • 在留資格
  • 在留期間の満了日
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可の有無
  • 在留カードの有効性

特に「留学」「家族滞在」の外国人を雇用する場合は、在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認することが重要です。また、「特定活動」の場合は、必要に応じて指定書も確認します。

仕事内容と就労時間の確認

就労ビザを持つ外国人の場合、採用後の仕事内容が現在の在留資格で認められる活動に該当するか確認する必要があります。また、資格外活動許可を持つ留学生などについては、就労時間の管理が重要です。

例えば、留学生が複数のアルバイト先で働いている場合、それぞれの勤務時間を合計して週28時間以内に収める必要があります。この週28時間は、月曜日から日曜日までの合計だけではなく、どの曜日から起算しても連続する7日間で28時間以内である必要があります。そのため、採用企業は本人に他のアルバイト先の有無を確認し、勤務時間を適切に管理することが大切です。

外国人雇用状況の届出

外国人を雇用した事業主は、原則として、雇入れ時と離職時にハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を行う必要があります。

対象となる外国人は、原則として日本国籍を有しない方で、「外交」「公用」の在留資格を持つ方などを除きます。届出方法や期限は、雇用保険の被保険者に該当するかどうかによって異なります。

在留資格変更や就労資格証明書が必要な場合

留学生を卒業後に正社員として採用する場合などは、就労する仕事内容に応じて、在留資格変更許可申請が必要になることがあります。

また、就労ビザを持つ外国人が転職する場合には、転職後の仕事内容が現在の在留資格に該当するかを確認する方法として、「就労資格証明書交付申請」があります。

なお、就労資格証明書は、転職のたびに必ず取得しなければならないものではありません。外国人の採用を予定している企業は、採用後のトラブルを防ぐためにも、必要な手続きを事前に確認しておくことが大切です。

不法就労助長罪について

外国人を雇用する際、就労が認められていない外国人を働かせたり、認められた範囲を超えて働かせたりすると、不法就労助長罪に問われる可能性があります。

例えば、次のようなケースが考えられます。

  • 資格外活動許可を持たない留学生をアルバイトとして雇用する
  • 留学生を許可された就労時間を超えて働かせる
  • 就労が認められていない在留資格の外国人を働かせる
  • 在留資格で認められていない業務に外国人を従事させる

不法就労助長罪の罰則

2025年6月1日施行の改正により、不法就労助長罪の法定刑は、次のとおり引き上げられました。

5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその併科

また、外国人本人についても、不法就労の内容によっては、在留資格の取消しや退去強制などの対象となる可能性があります。

不法就労を防ぐための対策

外国人を雇用する企業は、次の点を確認しておきましょう。

  • 在留カードが有効であること
  • 在留資格と就労制限の内容
  • 資格外活動許可の有無と条件
  • 指定書の内容(特定活動の場合)
  • 実際の仕事内容と就労時間

また、偽造在留カードへの対策として、出入国在留管理庁が提供する在留カード等番号失効情報照会や、在留カード等読取アプリケーションを活用する方法もあります。

なお、在留カードが有効であっても、すべての仕事に従事できるとは限りません。例えば、留学生には原則週28時間以内の就労制限があり、就労ビザを持つ外国人も、在留資格で認められた範囲内の仕事に限られます。そのため、外国人を雇用する際には、在留カードの確認に加えて、実際の仕事内容や就労時間が認められた範囲内であることを確認する必要があります。

まとめ

外国人が日本でアルバイトできるかどうかは、在留資格によって異なります。

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」は、入管法上の就労制限がなく、原則として自由にアルバイトができます。一方、「留学」「家族滞在」などの外国人は、原則として資格外活動許可が必要であり、就労時間にも制限があります。特に週28時間のルールは、複数の勤務先の労働時間を合算し、どの曜日から起算しても守る必要があります。また、「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ外国人については、実際の仕事内容が在留資格で認められる活動に該当するかどうかが重要です。

外国人を雇用する企業は、在留カードや指定書、資格外活動許可の内容を確認し、適切な手続きを行うことが大切です。

名古屋市のOSAHIRO行政書士事務所では、名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県を中心に、特定技能の在留資格申請をサポートしています。海外から特定技能外国人を採用する場合の在留資格認定証明書交付申請(COE)をはじめ、在留資格変更、在留期間更新、特定技能2号への変更など、受入れ企業の状況に応じて必要な手続きや申請の進め方をご案内します。ご依頼をご検討の企業様は、上記よりお問い合わせください(初回面談は無料です)。

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