
技術・人文知識・国際業務ビザ(以下、技人国ビザ)を持つ外国人が、家族を日本に呼び寄せて一緒に暮らすことは可能です。ただし、そのためには、家族が家族滞在ビザを取得する必要があります。
家族滞在ビザとは?
家族滞在ビザは、技人国ビザなどの就労可能な在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者や子供が、日本で一緒に暮らすために必要な在留資格です。このビザを持つことで、家族は日本で日常的な活動(例:家事、通学)を行うことが認められます。
家族滞在ビザの要件
家族滞在ビザを取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
◇ 扶養者の在留資格
扶養者が「教授」「芸術」「宗教」「報道」「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「介護」「興行」「技能」「文化活動」「留学」のいずれかの在留資格を持っていること。
◇ 扶養の意思と能力
扶養者が、呼び寄せる家族を扶養する意思と経済的な能力を持っていること。
◇ 扶養関係
呼び寄せる家族が、扶養者の配偶者または子であること。また、扶養を受ける必要があること。
家族滞在ビザの対象となる家族の範囲
家族滞在ビザの対象となるのは、配偶者と子供のみです。両親や兄弟姉妹は含まれません。
◇ 配偶者
法律上の婚姻関係が成立していることが必要です。内縁関係や同性婚は認められません。
◇ 子供
嫡出子、非嫡出子、養子が含まれます。未成年に限らず、扶養を受けている場合は成人した子供も対象となります。
家族滞在ビザ申請の流れ
家族滞在ビザの申請は、通常、日本に在住している扶養者が、家族を呼び寄せるために行います。
1. 在留資格認定証明書交付申請
扶養者の居住地を管轄する出入国在留管理局で、在留資格認定証明書交付申請を行います。
2. 在留資格認定証明書の送付
審査後、在留資格認定証明書が交付されたら、本国の家族に郵送します。
3. ビザ申請
本国の家族が、在留資格認定証明書と必要書類を持って、日本大使館または領事館でビザを申請します。
4. 入国
ビザが発給されたら、日本へ渡航し、入国審査を受けます。
家族滞在ビザ申請に必要な書類
書類 | 備考 |
在留資格認定証明書交付申請書 | 法務省のホームページからダウンロード可能 |
証明写真(縦4cm×横3cm) | 3ヶ月以内に撮影、無帽・無背景 |
返信用封筒 | 定形封筒に404円分の切手(簡易書留)を貼付 |
申請人と扶養者との身分関係を証する文書(いずれか1通) | 戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書(写し)、出生証明書(写し)など。外国語の場合は日本語訳が必要 |
扶養者の在留カードまたは旅券の写し | |
扶養者の職業及び収入を証する文書 | 在職証明書、営業許可証の写し、住民税の課税(または非課税)証明書及び納税証明書など |
身分を証する文書 | 代理人などが申請する場合 |
家族滞在ビザ審査のポイント
家族滞在ビザの審査では、以下の点が重視されます。
◇ 扶養者の扶養能力
年収や預貯金額などから、家族を扶養できるだけの経済力があるか。
◇ 扶養の必要性
配偶者や子供が、本当に扶養を受ける必要があるか。例えば、子供が成人している場合は、学生であることや、特別な理由で扶養が必要であることを証明する必要があります。
家族滞在ビザでの注意点
◇ 就労制限
家族滞在ビザでは、原則として就労は認められていません。ただし、資格外活動許可を得ることで、週28時間以内のアルバイトが可能です。
◇ 在留期間
家族滞在ビザの在留期間は、扶養者の在留期間と同じです。扶養者の在留期間が更新されなければ、家族滞在ビザも失効します。
◇ 子供が成人した場合
子供が成人し、扶養を受ける必要がなくなった場合、家族滞在ビザの要件を満たさなくなります。その場合は、就労ビザや定住者ビザなど、別の在留資格への変更を検討する必要があります。
具体例
例えば、日本でシステムエンジニアとして働くアメリカ人のAさんが、妻と10歳の子供を日本に呼び寄せるケースを考えてみましょう。
1. Aさんは、まず自分の在留資格(技人国ビザ)を確認し、在職証明書や収入を証明する書類を用意します。
2. 次に、妻と子供の戸籍謄本(英文の場合は日本語訳も添付)や、家族写真など、家族関係を証明する書類を準備します。
3. これらの書類を揃えて、Aさんの居住地を管轄する出入国在留管理局に、家族滞在ビザの在留資格認定証明書交付申請を行います。
4. 審査の結果、在留資格認定証明書が交付されたら、アメリカにいる妻にEMS(国際スピード郵便)などで送付します。
5. 妻は、在留資格認定証明書とパスポートを持って、アメリカにある日本大使館または領事館でビザを申請します。
6. ビザが発給されたら、妻と子供は日本へ渡航し、入国審査を受けます。
7. 無事入国できれば、Aさんの家族は日本で一緒に暮らすことができます。
まとめ
技人国ビザを持つ外国人が家族を日本に呼び寄せるためには、家族滞在ビザの取得が必要です。要件や申請方法をしっかりと理解し、必要な書類を揃えて申請を行いましょう。
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