配偶者ビザは離婚したらどうなる?

国際結婚は多くの喜びをもたらしますが、残念ながら離婚という結果を迎えることもあります。この記事では、配偶者ビザ(「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」) を持っている外国人が離婚した場合に、どのような手続きが必要になるのか、そしてどのような選択肢があるのかを解説します。

離婚後の手続き

まず、離婚が成立したら14日以内に出入国在留管理局に届け出る必要があります。
この届け出は、出入国在留管理庁電子届出システムからオンラインで行うことができます。

届出の種類対象者届出期間届出先備考
配偶者に関する届出家族滞在、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等の在留資格を持つ人で、配偶者と離婚または死別した中長期在留者14日以内住所地を管轄する出入国在留管理局または東京出入国在留管理局・インターネットでの届け出も可能
・在留カードの写しを同封

配偶者ビザの失効と猶予期間

離婚すると、配偶者ビザの要件を満たさなくなるため、原則としてビザは失効します。しかし、法律上は、離婚後すぐにビザが取り消されるわけではありません。
入管法では、「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」の在留資格を有する者が、正当な理由なく配偶者としての活動を6か月以上継続して行わない場合法務大臣が当該在留資格を取り消すことができると定められています。

つまり、離婚後6か月以内に、以下のいずれかの手続きを行う必要があります。

◇ 別のビザへの変更

帰国

離婚後に取り得る選択肢

離婚後も日本に滞在したい場合、以下の選択肢が考えられます。

◇ 定住者ビザへの変更

就労ビザへの変更

◇ 留学ビザへの変更

◇ 再婚

定住者ビザへの変更

定住者ビザは、離婚後も日本での生活を希望する外国人に多く利用されるビザです。

定住者ビザの主な要件

要件詳細
婚姻期間3年以上の婚姻生活が必要です。
・ただし、日本人の実子を扶養する場合は、婚姻期間が3年未満でも認められることがあります。
安定した収入・離婚後も独立して生計を営むことができるだけの資産または技能が必要です。
日本国籍の実子の親権者であること・実子が日本国籍を持っており未成年である場合、その親権を持っていることが重要です。
その他素行が善良であること、公的義務(納税など)を履行していること、日本での安定した生活基盤があることなどが考慮されます。
・別居期間は婚姻期間に含まれません。離婚理由によっては、婚姻期間が3年未満でも許可される可能性があります。

定住者ビザへの変更のポイント

◇ 実態のある結婚生活が重要視されます。

◇ 離婚理由が考慮される場合があります(DVや不倫など、相手に非がある場合は有利になる可能性)。

日本への定着性(長年日本に住んでいる、日本に親族がいるなど)が考慮されます。

生活保護を受けている場合でも、変更が可能な場合があります。

就労ビザへの変更

就労ビザへの変更は、専門的な知識や技術を必要とする仕事に就く場合に可能です。

就労ビザの主な要件

◇ 学歴
大卒以上、または専門学校卒業

職務内容
専門的な知識や技術を必要とする業務(単純労働は不可)

◇ その他
日本人と同等以上の給与

留学ビザへの変更

日本の大学や専門学校に入学することで、留学ビザへの変更が可能です。

留学ビザの主な要件

◇ 入学許可:日本の大学や専門学校からの入学許可

◇ 学費:学費を支払う能力

◇ その他資格外活動許可を得ることで、アルバイトが可能

再婚

日本人または永住者と再婚した場合、「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」のビザを申請できます。

注意点

◇ 虚偽の申請は絶対にしないでください。

◇ 6か月の猶予期間を過ぎると、在留資格が取り消される可能性があります。

ビザの有効期限が切れる前に、必要な手続きを完了させることが重要です。期限切れの状態で日本に滞在すると、不法滞在となり、強制送還の対象となる可能性があります。

◇ 離婚した場合は、2週間以内に入国管理局へ行き、離婚した旨の届け出をしなければなりません。この届出が遅れると届出義務違反となり、今後の在留資格変更申請での審査で不利に扱われます。

まとめ

国際離婚は精神的にも大変な出来事ですが、その後のビザの手続きも重要です。ご自身の状況に合わせて適切な手続きを進めてください。

名古屋のOSAHIRO行政書士事務所(ビザ申請)では、「就労ビザ(技人国)」「特定技能」「高度専門職」「経営管理」「帰化申請」などの国際業務を中心にご相談を承っております。ご不明なことがありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください(初回面談は無料です)。