
日本で会社を設立し、経営者として活動するための経営管理ビザ。その取得要件としてよく知られているのが「500万円の資本金」です。しかし、この500万円は 必ずしも必要ではありません。 また、2025年1月からは起業ビザが全国に拡大され、要件が緩和されています。 本記事では、経営管理ビザの要件と、新たに導入されたスタートアップビザについて解説し、どのような選択肢があるのかを具体的にご紹介します。
経営管理ビザの基本要件
経営管理ビザを取得するためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
◇ 500万円以上の出資
◇ 日本に居住する常勤の職員を2名以上雇用
従来はこのいずれかを満たす必要がありましたが、2025年1月からは起業ビザの導入により、これらの要件が緩和されています。
500万円の資本金が不要なケース
以下のケースでは、500万円の資本金が不要となる場合があります。
◇ 常勤職員2名以上雇用
日本に居住する日本人、永住者、日本人の配偶者、定住者などを2名以上常勤で雇用する場合、資本金500万円の要件は免除されます。
◇ 事業管理者として勤務
既にある日本企業で、役員や部長、工場長などの管理者として勤務する場合、自身が出資していなくても経営管理ビザを取得できる場合があります。資産規模(資本金500万円又は常勤職員2人以上)を満たした会社が存在することが前提で、3年以上の経営・管理経験や、日本人と同等以上の報酬が求められます。
◇ スタートアップビザ
2025年1月より全国展開される起業ビザを利用することで、当初の資本金要件や事業所の確保が緩和されます。
スタートアップビザとは?
スタートアップビザ(外国人起業活動促進事業)は、外国人が日本で起業する際のハードルを下げるために導入された制度です。 従来、経営管理ビザを取得するには、500万円以上の出資や独立した事業所の確保が必要でしたが、スタートアップビザを活用することで、これらの要件を一定期間猶予 されます。
スタートアップビザのメリット
◇ 起業準備期間の確保
最長2年間、起業準備に専念できます。
◇ 要件の緩和
資本金500万円や独立した事業所の確保といった要件が一時的に緩和されます。
スタートアップビザの注意点
◇ 2段階審査
地方公共団体または民間事業者の審査と、入国管理局の審査の2段階を経る必要があります。
◇ 要件の充足は必須
猶予期間内に、経営管理ビザの要件を満たす必要があります。
「経営管理ビザ」と「スタートアップビザ」の比較
経営管理ビザ | スタートアップビザ | |
資本金 | 500万円以上、または常勤職員2名以上 | 要件緩和(地域や自治体による) |
事業所 | 独立した事業所が必要 | 要件緩和(地域や自治体による) |
審査 | 入国管理局 | 地方公共団体または民間事業者 + 入国管理局 |
在留期間 | 原則1年(更新可能) | 1年(最長2年) |
メリット | 比較的自由な事業展開が可能 | 初期投資を抑えられ、起業準備に集中できる |
デメリット | 初期投資が必要 | 2段階審査が必要で、最終的には経営管理ビザの要件を満たす必要がある |
どんな人におすすめ? | 資金に余裕があり、すぐに事業を開始したい人 | まずは日本で起業準備をしたい人や、資金を抑えたい人 |
資本金の出所について
経営管理ビザを申請する際、500万円の資本金(またはそれに準ずる資金)の出所は厳しく審査されます。 以下の点を明確に説明できるように準備しておきましょう。
◇ 自己資金の場合
給与明細、銀行口座の履歴、税務申告書など、資金の蓄積過程を示す書類
◇ 借り入れの場合
借用書、金銭消費貸借契約書、返済計画書、貸主の資金証明
◇ 海外送金の場合
送金時の明細書、海外の銀行口座の取引明細書
◇ 現金持ち込みの場合
税関の申告書
まとめ
経営管理ビザの取得には、500万円の資本金以外にも様々な要件があります。 ご自身の状況や事業計画に合わせて、以下の選択肢を検討しましょう。
◇ 500万円以上の資本金を用意する
最も確実な方法ですが、初期投資が必要です。
◇ 常勤職員を2名以上雇用する
人件費がかかりますが、資本金要件を免除されます。
◇ スタートアップビザを活用する
初期費用を抑えつつ、日本での起業準備を進められます。
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