ビザの審査基準|条件や取得方法をわかりやすく解説!

ビザ(在留資格)の審査は、外国人が日本で適法に活動・生活するために重要なプロセスです。この審査では、主に「在留資格該当性」「上陸許可基準」「相当性」の3つのポイントが考慮されます。これらの基準を理解し、適切に対応することで、スムーズなビザ取得につながります。

在留資格該当性

「在留資格該当性」とは、外国人が日本で行おうとする活動や、その身分・地位が、日本の入管法に定められたいずれかの在留資格に該当するかどうかを判断する基準です。日本には、就労、留学、家族滞在など、様々な目的のための在留資格が定められています。

ポイント

形式的に資格に該当するだけでなく実際に行う活動が適法である必要があります。

活動内容が明確で、入管法に定められた範囲内であることが求められます。

上陸許可基準

「上陸許可基準」とは、外国人が日本に入国する際に、入国審査官がその外国人を上陸させるかどうかを判断するための基準です。たとえ在留資格に該当する活動を行う予定の外国人であっても、上陸許可基準を満たさなければ、日本に入国することはできません

上陸許可基準は、外国人が日本に上陸するための基本的な条件を定めており、入管法に基づいて法務省令で詳細が規定されています

◇ 事業規模
「経営・管理」ビザを申請する場合、事業を行うための事務所が日本に確保されていることや、一定規模以上の事業であることが求められます。例えば、資本金が500万円以上であることなどが基準として定められています。

◇ 学歴・職歴
「技術・人文知識・国際業務」ビザを申請する場合、関連分野の大学卒業資格や、10年以上の実務経験などが求められます。

◇ 素行
過去に犯罪歴があったり、日本の法律に違反したことがある場合、上陸を拒否されることがあります。

◇ 経済力
日本での滞在に必要な経済力があることを証明する必要があります。生活保護を受ける可能性が高い場合などは、上陸が許可されないことがあります。

◇ その他
有効なパスポートを所持していることや、感染症にかかっていないことなども、上陸許可の条件となります。

上陸拒否事由

以下のような事由に該当する場合、上陸が拒否されます。

◇ 感染症の罹患者

◇ 精神障害者(補助者なし)

◇ 生活困窮者

◇ 1年以上の懲役・禁錮刑を受けた者

◇ 薬物犯罪者

◇ テロリスト

◇ 銃砲刀剣類不法所持者

◇ 売春関連者

◇ 上陸拒否・退去強制期間中の者

◇ 反社会的勢力

相当性

「相当性」とは、既に日本に在留している外国人が、在留資格の変更や更新を申請する際に、法務大臣が許可を出すべきかどうかを判断するための基準です。この基準では、外国人が日本に引き続き在留することを認めるに足るだけの理由があるかどうかが審査されます。

◇ 在留状況
過去の在留期間中、日本の法律やルールを守って生活していたかどうかが重要です。例えば、税金をきちんと納めていたか、入管法に定められた住居地の届出をきちんと行っていたかなどがチェックされます。

◇ 活動状況
現在の在留資格に基づいて、きちんと活動を行っていたかどうかも重要です。例えば、「留学」の在留資格で来日している留学生が、学校にほとんど出席していなかった場合や、不法にアルバイトをしていた場合などは、在留期間の更新が難しくなることがあります。

◇ 必要性
日本に引き続き在留する必要性があるかどうかも考慮されます。例えば、日本で就職が決まった留学生や、家族が日本で生活している外国人などは、在留の必要性が認められやすいでしょう。

相当性を判断する要素

◇ 現に有する在留資格に応じた活動を行っているか

◇ 素行が不良でないか

◇ 独立して生計を営むに足りる資産または技能を有するか

◇ 雇用・労働条件が適正であるか

◇ 納税義務を履行しているか

◇ 入管法に定める届出等の義務を履行しているか

許可事例・不許可事例(例:経営・管理ビザ)

経営管理ビザ許可事例不許可事例を示します。

許可事例

◇ 事例1
外国人Aは、日本で輸出入業を営むために在留資格認定証明書交付申請を行いました。本店は役員自宅ですが、支社として物件を賃借し、事業所を確保していると認められました。事業計画や資金計画が明確であり、安定した事業運営が見込まれると判断されました。

不許可事例

◇ 事例2
外国人Bが経営する企業の直近の決算において、売上総損失が発生し、当期損益が赤字でした。さらに、欠損金の額が資本金の約2倍に達しており、事業の継続性に疑問が生じました。具体的な改善策や将来の見通しを示す資料が提出されなかったため、事業の継続性が認められず、ビザは不許可となりました。

◇ 事例3
外国人Cは、本邦において会社を設立し、当該法人の事業経営に従事するとして在留期間更新許可申請を行いましたが、事業所がCの居宅と思われました。調査の結果、郵便受けや玄関には事業所の所在を明らかにする標識がなく、室内にも事業運営に必要な設備・備品等が設置されていませんでした。従業員の給与簿や出勤簿も存在せず、室内には日常生活品があるのみで、事業所が確保されているとは認められなかったため、ビザは不許可となりました。

これらの事例から、経営管理ビザの審査では、事業の継続性事業所の確保事業への実質的な参画が重視されることがわかります。

地方公共団体の起業支援

地方公共団体が起業支援を行う場合、一定の要件を満たすことで「経営・管理」ビザの上陸基準が緩和されることがあります

◇ 地方公共団体が実施する起業支援対象者として認定され、インキュベーション施設に入居。

◇ 地方公共団体が事業所に係る経費を負担。

◇ 申請人が投下している金額と合わせて500万円以上となること

事業継続性に関する基準

◇ 売上総利益がない場合

2期連続で売上総利益がない場合原則として事業の継続性があると認められません。ただし、新興企業で、中小企業診断士や公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が、改善の見通しについて評価を行った書面などを提出し、合理的な理由があると判断される場合には、事業の継続性について柔軟に判断されることがあります。

◇ 債務超過の場合

直近期末に債務超過の場合でも、直近期前期末では債務超過でなかった場合、1年以内に具体的な改善の見通しがあれば、事業の継続性を認めることがあります。ただし、直近期末と直近期前期末ともに債務超過である場合は、原則として事業の継続性があるとは認められません。新興企業の場合は、債務超過となっていることについて合理的な理由があると判断される場合に、事業の継続性について柔軟に判断されます。

申請時の注意点

◇ 虚偽の申請は絶対に行わない。

◇ 提出書類は正確に作成し、必要な書類を全て揃える。

◇ 不許可理由を分析し、改善策を講じた上で再申請を行う。

まとめ

ビザ申請は複雑で専門的な知識が必要です。ご自身の状況に合わせて適切な準備を行い、スムーズなビザ取得を目指してください。

名古屋のOSAHIRO行政書士事務所(ビザ申請)では、「就労ビザ(技人国)」「特定技能」「高度専門職」「経営管理」「帰化申請」などの国際業務を中心にご相談を承っております。ご不明なことがありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください(初回面談は無料です)。