
日本に長く住むことを考えている外国人にとって、永住と帰化は重要な選択肢です。どちらも長期滞在を可能にする手段ですが、要件、特徴、メリット・デメリットが大きく異なります。本記事では、永住と帰化の違いを分かりやすく解説します。
永住と帰化の基本
◇ 帰化:外国人が日本国籍を取得し、日本人になること。
◇ 永住:外国籍のまま、無期限に日本に住むことができる在留資格。
最も大きな違いは、国籍が変わるかどうかです。帰化は日本人になるため、在留カードは不要となり、日本国民としての権利(参政権など)が得られます。一方、永住は外国人のままなので、参政権はありません。
永住と帰化の違い
帰化 | 永住 | |
国籍 | 日本 | 外国 |
戸籍 | 作成される | 作成されない |
参政権 | ある | ない |
退去強制処分 | 適用なし | 適用あり |
住所要件 | 5年以上の継続居住 (うち3年以上就労可能な在留資格)※緩和あり | 10年以上の継続居住 (うち5年以上就労可能な在留資格)※緩和あり |
申請先 | 法務局 | 入国管理局 |
審査期間 | おおよそ10か月~12か月 | おおよそ4か月~6か月 |
素行要件 | 必要 (保険、年金、税金の支払い、交通違反の有無など) | 必要 (保険、年金、税金の支払い、交通違反の有無など) |
日本語能力 | あり(小学校3年生程度の読み書き) | 不要だが、日本語能力検定があると有利 |
年齢 | 18歳以上で本国法で成人であること | 特になし |
その他 | ・選挙権・被選挙権あり ・在留期限なし ・再入国手続き不要 ・強制退去処分なし | ・選挙権・被選挙権なし ・在留期限なし ・再入国手続き必要 ・強制退去処分あり |
永住と帰化のメリット・デメリット
帰化 | 永住 | |
メリット | ・日本国民としての権利を享受できる(参政権、社会保障など) ・日本のパスポートを取得できる ・在留期限がない ・強制退去処分がない ・就労制限がない | ・現在の国籍を維持できる ・母国への渡航が容易 ・他のビザよりローン審査などが緩和される |
デメリット | ・現在の国籍を放棄する必要がある ・母国への入国にビザが必要になる場合がある | ・退去強制処分を受ける可能性がある ・参政権がない ・在留カードの更新が必要 |
永住許可の要件
永住許可を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。
◇ 素行要件:日本の法律を守り、善良な生活を送っていること。
◇ 生計要件:安定した収入や資産があり、生活保護などに頼らずに生活できること 。
◇ 居住要件:継続して10年以上日本に在留していること。就労資格または居住資格で5年以上の在留が必要。
特例:日本人、永住者、特別永住者の配偶者や子供は、居住年数の要件が緩和される場合があります。
◇ その他:罰金刑や懲役刑を受けていないこと、納税義務を果たしていること、最長の在留期間をもって在留していることなど。
帰化の要件
帰化の一般的な要件は以下の通りです。
◇ 住所条件:引き続き5年以上日本に住所を有すること。
◇ 能力条件:18歳以上で本国の法律によっても成人であること。
◇ 素行条件:素行が善良であること。
◇ 生計条件:生活に困窮するおそれがないこと。
◇ 重国籍防止条件:無国籍であるか、帰化によってそれまでの国籍を喪失すること 。
◇ 憲法遵守条件:日本の政府を暴力で破壊することを企てる者でないこと。
申請の手続き
◇ 帰化:住所地を管轄する法務局で申請。
法務局での相談や申請は事前に予約が必要。
◇ 永住:住所地を管轄する入国管理局で申請。
どちらの申請も、必要書類が多く、審査期間も長いため、十分な準備が必要です。
注意点
◇ 二重国籍の禁止
日本は二重国籍を認めていないため、帰化すると元の国籍を失います。
◇ 永住権の取り消し
永住許可後も、犯罪を犯したり、納税義務を怠ったりすると、永住権を取り消される可能性があります。
◇ 在留資格の更新
帰化申請中でも、在留資格の期限が切れる場合は、更新手続きが必要です。
まとめ
永住と帰化は、それぞれ異なる特徴を持つ制度です。ご自身のライフプランや価値観に合わせて、どちらを選ぶか慎重に検討しましょう。
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