OSAHIRO行政書士事務所
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民泊・旅館業で使える補助金|2026年最新制度と活用方法

民泊・旅館業で使える補助金|2026年最新制度と活用方法

民泊や旅館業の開業・運営には、物件の改修や設備の導入、集客など、さまざまな費用がかかります。こうした費用の一部について、補助金を活用できる場合があります。2026年は補助金制度の再編や名称変更も行われ、利用できる制度や申請要件が変わっています。

この記事では、民泊・旅館業で活用を検討できる主な補助金について、補助内容や活用例、申請時の注意点を解説します。

民泊事業

民泊事業には、住宅宿泊事業法に基づく民泊新法、旅館業法に基づく宿泊施設、国家戦略特区における特区民泊があります。

補助金の活用を検討する場合、これらの営業形態だけでなく、既存事業者が新たに宿泊事業へ進出するのか、既存の宿泊施設を改修・拡大するのかなど、事業の内容によって利用できる制度が異なります。

また、補助金ごとに対象事業者や対象経費、申請要件が定められているため、民泊・旅館業であれば必ず補助対象となるわけではありません。

民泊新法(住宅宿泊事業)

◇ 根拠法
住宅宿泊事業法。

◇ 営業日数
年間180日以内。自治体の条例により、さらに制限される場合もあります(例:名古屋市は住居専用地域で平日制限)。

◇ 主な特徴
既存の住宅を活用する形態が主です。家主が不在の場合は、住宅宿泊管理業者への委託が義務付けられています。許認可は届出制です。

◇ 周辺住民対応
近隣住民への事前説明と苦情対応が義務付けられています。

旅館業法

◇ 根拠法
旅館業法。

◇ 営業日数
制限なし(365日営業可能)。

◇ 主な特徴
許認可は許可制で手数料が必要です。
建築基準法上の用途が「旅館またはホテル」である建物が必要とされます。
住居専用地域、工業地域、工業専用地域での営業は原則不可です。

◇ 本人確認
宿泊者が客室に入る前に行うことが原則ですが、ICT活用による代替も可能です。

特区民泊

◇ 根拠法
国家戦略特別区域法。

◇ 営業日数・宿泊日数
年間営業日数の制限はありません。ただし、最低2泊3日以上の滞在が条件とされています。

◇ 主な特徴
国家戦略特区に指定された特定の地域でのみ認定されます。管理業者への委託は必須ではありません。許認可は認定制です。

◇ 周辺住民対応
近隣住民への事前説明と苦情対応が義務付けられています。外国人観光客への多言語対応が特に重視されます。

民泊・旅館業で活用を検討できる補助金

民泊・旅館業では、開業時の設備投資や施設改修だけでなく、集客強化、ITシステムの導入、人手不足への対応、新たな宿泊サービスへの進出など、事業の目的に応じて補助金の活用を検討できます。

ただし、補助金は民泊・旅館業の開業費用を一律に支援するものではありません。事業者の規模や事業内容、対象経費、申請要件などによって利用できる制度は異なります。ここでは、2026年の制度内容を中心に、2027年以降の見通しも踏まえて、主な補助金を紹介します。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が取り組む販路開拓や、それに併せて行う業務効率化などを支援する制度です。

民泊・旅館業では、宿泊施設の認知度向上、新たな宿泊プランの販売促進、集客に必要な設備導入などで活用を検討できます。

申請要領(2026年)

主な申請枠として「一般型・通常枠」と「創業型」があります。

項目一般型・通常枠創業型
補助対象者小規模事業者等創業後1年以内の小規模事業者等
補助上限額50万円200万円
特例適用時最大250万円最大250万円
補助率原則2/32/3
主な目的販路開拓等創業後の販路開拓等

※一般型・通常枠では、賃金引上げ特例の対象となる赤字事業者について、補助率が3/4となる場合があります。

宿泊業では、原則として常時使用する従業員が20人以下であることが、小規模事業者の基準となります。個人事業主も、要件を満たせば申請できます。

申請にあたっては、主に次の準備が必要です。

  • 経営計画・補助事業計画の作成
  • GビズIDプライムアカウントの取得
  • 商工会・商工会議所への事業支援計画書の発行依頼
  • 電子申請システムによる申請

創業型については、特定創業支援等事業による支援を受けていることなど、追加の要件があります。

なお、一般型・通常枠では、賃上げ特例を利用しない事業者に一律の賃上げ義務が課されるわけではありません。

スケジュール(予測)

2026年の主な公募予定は次のとおりです。

項目一般型・通常枠 第20回創業型 第4回
公募要領公開2026年5月27日2026年5月27日
申請受付開始2026年11月5日2026年11月5日
申請受付締切2026年12月15日2026年12月15日

一般型・通常枠では、事業支援計画書の発行依頼期限が2026年12月4日に設定されており、申請締切より早いため注意が必要です。

◇ 2027年以降の見通し

小規模事業者の販路開拓や生産性向上に対する支援は、引き続き重要な政策分野となっています。

2027年以降も同様の支援制度が設けられる可能性がありますが、公募回数、受付期間、補助額などは今後の公式発表によって確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業)

◇ 販路開拓・集客強化

宿泊施設のホームページ制作、広告宣伝、パンフレット作成、新たな宿泊プランのPRなど。

◇ 新たなサービスの提供

地域の観光資源を活用した体験型宿泊プランの開発、外国人観光客向けサービスの販売促進など。

◇ 設備導入・施設改修

販路開拓に直接必要な設備の導入や、サービス向上のための施設改修など。

注意点

一般的な建物取得費や通常の維持管理費、単なる設備更新は対象となりません。

また、ウェブサイト関連費には補助金額の上限が設けられています。エアコン、スマートロック、チェックイン設備なども、導入するだけで補助対象となるわけではなく、販路開拓との関係や対象経費の条件を確認する必要があります。

👉小規模事業者持続化補助金は、民泊・旅館業の集客強化や新たなサービスの販売促進など、比較的小規模な取組に活用を検討できる補助金です

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、中小企業等による新市場への進出や、革新的な製品・サービスの開発などを支援する制度です。2026年に、従来の「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」の仕組みが再編されました。

主な申請枠は次の3種類です。

  • 革新的新製品・サービス枠
  • 新事業進出枠
  • グローバル枠

民泊・旅館業では、既存事業者が新たな市場に向けて高付加価値の宿泊サービスを展開する場合などに、新事業進出枠の活用を検討する余地があります。

申請要領

新事業進出枠は、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援するものです。

主な補助内容は次のとおりです。

従業員数補助上限額大幅賃上げ特例適用時
20人以下2,500万円3,000万円
21~50人4,000万円5,000万円
51~100人5,500万円7,000万円
101人以上7,000万円9,000万円
  • 補助下限額:750万円
  • 補助率:原則1/2(一定の特例適用時は2/3)
  • 主な対象者:新事業進出に取り組む中小企業等

申請には、既存事業と新事業の違い、新たな市場への進出、付加価値額の向上などを示した事業計画が必要です。

また、付加価値額、給与支給総額、事業所内最低賃金などについて、所定の要件を満たす事業計画を策定する必要があります。

申請はGビズIDプライムアカウントを使用した電子申請で行います。

補助対象経費

主な補助対象経費には、次のものがあります。

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝・販売促進費

ただし、建物費または機械装置・システム構築費のいずれかを計上する必要があるなど、経費区分ごとの条件があります。

スケジュール(予測)

2026年の第1回公募は、次の日程で実施されています。

項目日程
公募開始2026年6月29日
申請受付開始2026年9月30日
申請受付締切2026年10月30日18時
採択発表2027年1月頃(予定)

◇ 2027年以降の見通し

中小企業の新市場進出や高付加価値事業への転換は、今後も支援が期待される分野です。

ただし、2027年以降の公募回数や受付日程、補助内容については、今後の公式発表を確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業との関連)

◇ 新たな宿泊サービスへの進出

既存事業の技術やノウハウを活用し、従来とは異なる顧客層に向けた宿泊サービスを開発する事業。

◇ 高付加価値の観光・宿泊事業

地域の観光資源や体験型サービスを組み合わせ、新たな市場に進出する事業。

◇ 新事業に必要な施設・設備への投資

新事業の実施に必要な建物の整備、設備導入、システム構築など。

注意点

民泊・旅館業への新規参入というだけで、新事業進出枠の対象となるわけではありません。

既存事業との違い、新市場性、高付加価値性などの要件を満たす必要があります。

また、建物や設備を取得して第三者に長期間賃貸する事業や、事業の大半を外部へ委託する事業などについては、補助対象外となる規定に注意が必要です。

宿泊施設を直接運営する場合でも、事業内容や運営体制によって判断が異なります。

👉新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、単なる民泊施設の開業や物件数の拡大ではなく、既存事業を活かした新市場・高付加価値事業への進出を検討する企業向けの制度です

デジタル化・AI導入補助金

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者等がITツールやAIを導入し、業務効率化や生産性向上を図る取組を支援する制度です。従来の「IT導入補助金」に相当する制度で、2026年から「デジタル化・AI導入補助金」の名称で実施されています。

民泊・旅館業では、予約管理、顧客管理、会計処理などのデジタル化に活用を検討できます。

申請要領

主な申請枠は次のとおりです。

申請枠主な内容
通常枠業務効率化に必要なITツールの導入
インボイス枠会計・受発注・決済ソフト等の導入
セキュリティ対策推進枠サイバーセキュリティ対策
複数者連携デジタル化・AI導入枠複数事業者による連携したデジタル化

通常枠の補助上限額は最大450万円で、補助率は原則1/2です。申請枠や事業者の条件によって、補助率が異なります。

申請には、主に次の手続が必要です。

  • GビズIDプライムアカウントの取得
  • 必要な事前手続の実施
  • 登録されたIT導入支援事業者の選定
  • 登録済みITツールの選定
  • IT導入支援事業者と連携した電子申請

スケジュール(2026年・2027年以降)

2026年は複数回の申請締切が設けられています。

主な申請枠の第6次締切は次のとおりです。

項目日程
第6次申請締切2026年10月30日17時
交付決定2026年12月10日(予定)
事業実績報告期限2027年5月31日(予定)

申請枠によってスケジュールが異なる場合があります。

◇ 2027年以降の見通し

中小企業のデジタル化やAI活用は、引き続き重要な支援分野です。

2027年度以降も関連する支援策が継続・再編される可能性がありますが、制度名称、申請枠、補助率、公募日程については今後の発表を確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業)

◇ 宿泊予約・顧客管理

宿泊予約管理システム、顧客管理システム、売上管理システムなど。

◇ 会計・決済業務

会計ソフト、請求・決済システム、インボイス対応システムなど。

◇ AI・デジタル技術の活用

業務分析や顧客対応など、生産性向上に役立つITツールの導入。

注意点

補助対象となるのは、原則として事務局に登録されたITツール等です。

スマートロック、セルフチェックイン機器、翻訳システムなども、一般的に使用できるという理由だけで補助対象になるわけではありません。導入予定の製品やサービスが登録されているか、対象となる申請枠や経費区分に適合するかを確認する必要があります。

👉デジタル化・AI導入補助金は、民泊・旅館業の予約管理や会計業務などを効率化するITツールの導入に活用を検討できる制度です

中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に対応するため、省力化に効果のある設備やシステムの導入を支援する制度です。

「カタログ注文型」と「一般型」の2種類があり、設備投資の内容や規模に応じて申請方法が異なります。

申請要領

項目カタログ注文型一般型
主な対象登録済みの省力化製品個別の省力化設備・システム
補助上限額最大1,500万円最大1億円
補助率原則1/2以下中小企業1/2、小規模・再生事業者2/3
申請方法随時申請公募期間内に申請

※補助上限額は、従業員数や賃上げ特例の適用によって異なります。

◇ カタログ注文型

事務局のカタログに登録された省力化製品から、導入する設備を選択する方式です。

販売事業者と連携して申請を行います。

◇ 一般型

事業者の業務に合わせて、省力化設備やシステムを導入する方式です。

設備投資による省力化効果や生産性向上、賃上げなどを示した事業計画を作成し、電子申請を行います。

スケジュール(予測)

申請類型2026年の状況
カタログ注文型随時申請受付
一般型第8回公募開始2026年8月18日
第8回申請受付開始2026年9月18日
第8回申請締切2026年10月16日17時
第8回採択発表2027年2月上旬予定

一般型は、年3~4回程度の公募が予定されていますが、各回の具体的な日程は順次公表されます。

◇ 2027年以降の見通し

カタログ注文型については、2027年3月末頃までの受付が案内されています。

また、人手不足対策や省力化投資への支援は今後も重要な政策分野ですが、2027年度以降の公募条件や制度の継続内容については、公式発表を確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業)

◇ 清掃業務の省力化

清掃ロボットなどを活用した清掃作業の効率化。

◇ 宿泊者対応の省力化

自動チェックイン設備などによる受付業務の効率化。

◇ 施設管理業務の効率化

省力化に効果のある設備や管理システムの導入。

注意点

カタログ注文型では、導入予定の製品が登録されていることに加え、対象業種や製品ごとの条件を満たす必要があります。

一般型では、省力化による効果や投資計画の妥当性などが審査されます。

なお、自動チェックイン設備を導入する場合でも、宿泊者の本人確認やフロントに関する基準など、旅館業法や自治体の条例で定められた要件を満たす必要があります。

👉中小企業省力化投資補助金は、清掃や受付、施設管理などの業務を効率化し、人手不足への対応を図る事業者向けの制度です

中小企業成長加速化補助金

中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す中小企業が行う、大規模な設備投資を支援する制度です。企業の成長に向けた設備投資を促進し、生産性向上や賃上げ、地域経済への波及効果などを図ることを目的としています。

民泊・旅館業では、一般的な小規模施設の開業よりも、宿泊事業を含む大規模な事業拡大を計画する企業向けの補助金です。

申請要領

主な補助内容は次のとおりです。

項目内容
補助上限額5億円
補助率1/2
投資規模1億円以上(税抜)
主な対象者売上高100億円を目指す中小企業
主な要件100億宣言、賃上げ、成長投資計画等

主な補助対象経費は、建物費、機械装置等費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費などです。

申請にあたっては、主に次の準備が必要です。

  • 「100億宣言」の申請・公表
  • 企業の成長戦略や投資計画の策定
  • 賃上げ計画などの作成
  • GビズIDプライムアカウントの取得
  • 電子申請システムによる申請

また、書面審査に加え、経営者によるプレゼンテーション審査が実施されます。

スケジュール(2026年・2027年以降)

2026年は、第2次公募に続き、第3次公募が実施されています。

【第3次公募スケジュール】

項目日程
公募要領公開2026年8月20日
申請受付開始2026年9月29日
申請受付締切2026年11月12日(木)15時
採択結果発表2027年3月下旬以降(予定)

※申請締切は、当初の2026年10月29日から11月12日に延長されています。

第3次公募では、申請時点で「100億宣言」が公表されている必要があります。公表手続には通常2~3週間程度を要するため、早めの準備が重要です。

◇ 2027年以降の見通し

第3次公募の採択結果は、2027年3月下旬以降に発表される予定です。

中小企業の大規模な成長投資は、今後も支援が期待される分野ですが、第4次公募以降の実施時期や補助条件については、今後の公式発表を確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業)

◇ 大規模な宿泊事業への投資

宿泊施設の整備や、宿泊関連事業の拡大に必要な大規模設備投資。

◇ 生産性向上のための設備導入

複数施設の管理業務を効率化するシステムや設備の導入。

注意点

本補助金は、売上高100億円を目指す企業の大規模な成長投資を対象としており、一般的な民泊施設の開業や小規模な改修には適していません。また、建物費が補助対象に含まれていても、単なる不動産取得や賃貸事業が対象となるわけではありません。

👉中小企業成長加速化補助金は、大規模な設備投資によって宿泊事業などの成長を目指す中小企業向けの制度です

6.事業承継・M&A補助金

事業承継・M&A補助金は、中小企業・小規模事業者等が行う事業承継やM&Aに伴う設備投資、専門家への依頼、経営統合などを支援する制度です。

民泊・旅館業では、既存の宿泊事業を引き継ぐ場合や、宿泊事業者を買収して事業を拡大する場合などに活用を検討できます。

申請要領

主な申請枠は次の4種類です。

申請枠主な支援内容
事業承継促進枠親族内・従業員承継に伴う設備投資
専門家活用枠M&Aに伴う仲介・FA費用や調査費用
PMI推進枠M&A後の経営統合や設備投資
廃業・再チャレンジ枠事業承継・M&Aに伴う廃業等

補助上限額や補助率は、申請枠・類型・特例の適用によって異なります。

◇ 事業承継促進枠

親族内承継や従業員承継を予定している事業者が、承継に伴って行う設備投資等を支援します。

◇ 専門家活用枠

M&Aに伴う仲介手数料、ファイナンシャルアドバイザー(FA)費用、デュー・ディリジェンス(買収対象企業の調査)費用などを支援します。

◇ PMI推進枠

M&A後の経営統合に必要な専門家費用や設備投資などを支援します。

◇ 廃業・再チャレンジ枠

事業承継やM&Aに伴い、既存事業を廃業する場合などの費用を支援します。

申請にあたっては、事業承継・M&Aの内容や実施時期、対象経費などを整理し、必要書類を準備する必要があります。

申請は電子申請システム「Jグランツ」で行い、GビズIDプライムアカウントが必要です。

スケジュール(2026年・2027年以降)

2026年は、第14次・第15次公募に続き、第16次公募が実施されています。

【第16次公募スケジュール】

項目日程
公募要領公開2026年9月4日
申請受付開始2026年10月2日
申請受付締切2026年11月6日(金)17時
採択結果発表2026年12月下旬以降、順次(予定)
交付申請受付2027年1月上旬~11月中旬(予定)
交付決定2027年1月下旬以降、順次(予定)
補助事業実施期間交付決定日~2028年3月中旬(予定)

※採択後の交付申請や事業実施についても、期限が設けられています。

◇ 2027年以降の見通し

第16次公募では、採択後の交付申請や補助事業の実施が2027年以降に予定されています。

事業承継やM&Aは、経営資源の引継ぎや中小企業の生産性向上に向けた重要な支援分野です。2027年以降も関連する支援制度が実施される可能性がありますが、第17次公募以降の実施時期や補助条件については、今後の公式発表を確認する必要があります。

用途例(民泊・旅館業)

◇ 既存宿泊事業の承継

既存の旅館・ホテル等を引き継ぎ、必要な設備投資を行う事業。

◇ 宿泊事業者のM&A

宿泊事業者の買収や譲渡に伴う専門家費用。

◇ M&A後の経営統合

複数施設の予約管理システムや運営体制の統合など。

注意点

単に宿泊施設の建物を購入するだけでは、事業承継・M&A補助金の対象となるとは限りません。また、M&A仲介費用などについては、登録されたM&A支援機関による支援であることなど、補助対象経費に条件があります。

旅館業の営業者が変更される場合には、旅館業法上の事業譲渡に伴う承継承認や新規許可など、別途必要となる手続の確認も重要です。

👉事業承継・M&A補助金は、既存の宿泊事業を引き継ぐ場合や、M&Aによって事業を拡大する場合に活用を検討できる制度です

民泊・宿泊事業における補助金の活用例

民泊・旅館業では、施設の改修や設備導入、集客強化、業務効率化など、さまざまな場面で補助金の活用を検討できます。ただし、同じ設備や工事であっても、補助金の目的や申請要件によって対象となるかどうかが異なります。

ここでは、民泊・宿泊事業で考えられる主な活用例を紹介します。

1.宿泊施設の集客・販路開拓

宿泊施設のホームページ制作、広告宣伝、新たな宿泊プランの販売促進などに補助金を活用する方法です。

例えば、地域の観光資源を活かした体験型宿泊プランを開発し、専用ページや広告を通じて集客する取組などが考えられます。

⇒ 活用を検討できる補助金:小規模事業者持続化補助金

2.予約管理・チェックイン業務の効率化

宿泊予約管理システムや顧客管理システム、業務効率化に役立つITツールなどを導入する取組です。

また、自動チェックイン設備などによる省力化も考えられます。

⇒ 活用を検討できる補助金:デジタル化・AI導入補助金、中小企業省力化投資補助金

ただし、補助対象となるITツールや設備には条件があり、すべてのシステムや機器が対象となるわけではありません。

3.新たな宿泊サービスへの進出

既存事業で培った技術やノウハウを活かし、新たな顧客層に向けた宿泊・観光サービスを展開する取組です。

例えば、地域の文化体験や観光サービスを組み合わせた高付加価値の宿泊事業などが考えられます。

⇒ 活用を検討できる補助金:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

ただし、単に民泊施設を開業するだけでは対象となるとは限らず、新市場への進出や高付加価値性などの要件を満たす必要があります。

4.既存宿泊事業の承継・事業拡大

既存の旅館・ホテルなどを引き継ぐ場合や、宿泊事業者のM&Aによって事業を拡大する場合にも、補助金を活用できる可能性があります。

⇒ 活用を検討できる補助金:事業承継・M&A補助金、中小企業成長加速化補助金

ただし、単なる不動産の購入や一般的な施設改修が、そのまま補助対象になるわけではありません。

なお、これらは補助金の活用を検討できる取組の例であり、実際に採択された事例を示すものではありません。申請にあたっては、各補助金の公募要領で対象事業や対象経費を確認する必要があります。

2027年以降の補助金の見通し

2026年は、従来の補助金制度の再編や名称変更が行われ、中小企業の新事業進出、デジタル化・AI活用、省力化投資などを支援する制度が実施されています。2027年以降も、こうした分野に対する支援が続く可能性があります。

1.デジタル化・AI活用、省力化への支援

人手不足への対応や生産性向上は、中小企業にとって重要な課題です。

宿泊業でも、予約管理、顧客対応、清掃、施設管理などの業務効率化が求められており、ITツールや省力化設備の導入に対する支援が今後も期待されます。

2.新事業進出・高付加価値事業への支援

中小企業が新たな市場に進出し、付加価値の高い製品・サービスを提供する取組についても、引き続き支援が期待されます。

民泊・旅館業では、単なる施設数の拡大ではなく、既存事業の強みを活かした新たな宿泊・観光サービスの開発などが検討対象となります。

3.2027年度の公募情報に関する注意点

2027年度の補助金については、国の予算編成や制度の見直しにより、名称、補助上限額、補助率、申請要件、公募時期などが変更される可能性があります。

そのため、2027年以降に補助金の活用を検討する場合は、予算資料だけで判断せず、正式に公表される公募要領を確認することが重要です。

補助金申請の注意点

民泊・旅館業で補助金を申請する場合は、補助金の対象要件だけでなく、開業準備や工事のスケジュールにも注意が必要です。

1.事業内容に合った補助金を選ぶ

補助金ごとに目的や対象事業が異なります。

例えば、集客強化であれば小規模事業者持続化補助金、ITツールの導入であればデジタル化・AI導入補助金、省力化設備の導入であれば中小企業省力化投資補助金などが検討対象となります。

ただし、民泊・旅館業であれば必ず申請できるわけではなく、事業者の規模や事業内容、対象経費などの条件を満たす必要があります。

2.GビズIDプライムアカウントを早めに取得する

多くの国の補助金では、電子申請にGビズIDプライムアカウントが必要です。

取得までに時間がかかる場合もあるため、補助金の申請を検討する段階で準備しておくことをおすすめします。

3.事業計画書と必要書類を準備する

補助金の申請では、事業の目的や具体的な取組、必要経費、売上計画などを記載した事業計画書が求められることがあります。

また、見積書や決算書、事業者に関する資料など、補助金ごとに必要書類が異なります。

単に設備を導入したいというだけでなく、導入によってどのような効果が期待できるかを具体的に説明することが重要です。

4.採択と交付決定の違いに注意する

補助金は、申請が採択された時点で交付が確定するわけではありません。

多くの補助金では、採択後に交付申請を行い、補助対象経費などの審査を経て交付決定となります。

原則として、交付決定前に契約・発注・購入した経費は補助対象外となります。

民泊・旅館業では、物件の改修工事や設備導入を先に進めるケースもあるため、補助金の申請スケジュールと工事計画を事前に調整する必要があります。

5.補助金は原則として後払い

多くの補助金では、設備導入や工事などを実施し、経費の支払いを済ませた後、実績報告や審査を経て補助金が支払われます。

そのため、補助金を受け取るまでの資金を事前に確保しておく必要があります。

また、採択された場合でも、交付申請や実績報告の審査によって、補助金額が減額されることがあります。

6.宿泊施設の法令上の要件を確認する

補助金の採択と、民泊新法の届出や旅館業法の営業許可は別の手続です。

宿泊施設を開業する場合には、用途地域、建築基準法、消防法、旅館業法、自治体の条例などの要件を確認する必要があります。

例えば、補助金を利用して施設を改修する計画であっても、建物の用途や構造、消防設備などの問題によって、予定していた宿泊営業ができない場合があります。

そのため、補助金申請を進める前に、物件で予定する民泊・旅館業の営業が可能かどうかを確認することが重要です。

7.他の補助金との重複に注意する

複数の補助金を検討する場合、同じ経費について重複して補助金を受け取ることは、原則として認められません。

また、補助金によっては、過去に受けた補助金との関係で申請が制限される場合もあります。

複数の制度を利用する際は、それぞれの公募要領を確認する必要があります。

まとめ

民泊・旅館業では、集客強化、設備導入、業務効率化、新たな宿泊サービスへの進出など、事業の目的に応じて補助金の活用を検討できます。

2026年は補助金制度の再編や名称変更が行われ、小規模事業者持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金、中小企業省力化投資補助金、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金など、さまざまな制度が設けられています。ただし、補助金は民泊・旅館業の開業費用を一律に支援するものではありません。事業者の規模や事業内容、対象経費などによって利用できる制度は異なり、申請しても必ず採択されるわけではありません。

また、2027年以降も中小企業のデジタル化、省力化、新事業進出などへの支援が期待されますが、具体的な公募時期や申請要件は今後の公式発表を確認する必要があります。特に民泊・旅館業では、補助金の申請だけでなく、建築基準法や消防法、旅館業法などの要件を確認し、営業開始までのスケジュールを考慮することが重要です。

補助金の活用を検討する際は、事業計画に合った制度を選び、申請要件や対象経費を十分に確認したうえで、計画的に準備を進めましょう。

OSAHIRO行政書士事務所では、名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県を中心に、民泊新法の届出・旅館業許可申請をサポートしています。民泊新法・旅館業許可に関する豊富な申請実績を活かし、物件の状況や営業方法を確認したうえで、必要な手続きや申請の進め方をご案内します。ご依頼をご検討の方は、上記よりお問い合わせください(初回面談は無料です)。

ご参考

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民泊・旅館業|関連記事

「OSAHIROブログ」では、民泊新法の届出や旅館業許可に関する情報を、関連記事で詳しくご紹介しています。

民泊新法の届出・手続き

・民泊申請の流れと必要書類

・「民泊」を始めるにあたり、保健所への事前相談は何を行うのか?

・民泊新法(住宅宿泊事業法)の届出の流れ|名古屋市

・民泊新法の上乗せ条例とは?|名古屋市

・民泊新法(住宅宿泊事業法)届出の流れと必要書類を徹底解説!

・民泊新法における180日ルール

消防・建築の基準と安全対策

・民泊の消防設備|設置基準

・民泊新法(住宅宿泊事業法)の消防設備

・民泊の非常用照明について

・民泊の安全措置

・民泊運営における建築基準法

・3階建て戸建ての民泊運営

民泊を始める前に

・3種類の民泊の違いは?|旅館業法・民泊新法・特区民泊

・「旅館業法」と「民泊新法(住宅宿泊事業法)」の違いを分かりやすく解説!

・「民泊」と「簡易宿所」の違いとは?

・賃貸物件で民泊は始められる?

・用途地域で失敗しないために!行政書士が解説する民泊新法の注意点

旅館業許可

・旅館業許可|要件・申請の流れ・必要書類

・旅館業営業許可とは?|取得要件・申請流れ・必要図面を解説

・民泊新法から旅館業へ転換!手続きと注意点を徹底解説

・改正旅館業法の無人フロント要件|各自治体の独自条例

・旅館業における建築基準法

・旅館業営業での消防設備

・3階建て戸建ての旅館業申請

・旅館業のフロント要件を徹底解説!

民泊チャンネル(動画)

YouTube「民泊チャンネル by OSAHIRO行政書士事務所」では、民泊新法や旅館業許可のポイントを動画でわかりやすくご紹介しています。

民泊新法

・民泊申請の流れと必要書類

・「民泊」を始めるにあたり、保健所への事前相談は何を行うのか?

・民泊の非常用照明について

・民泊に必要な消防設備とは?

・民泊の駆けつけ要件とは?

・賃貸物件で民泊は始められる?

・民泊新法と旅館業法の違い

・民泊で必要とされる竪穴区画とは?

・【2025年版】民泊で使える補助金

旅館業許可

・旅館業許可|要件・申請の流れ・必要書類

・民泊新法から旅館業への転換

・旅館業における無人チェックイン

・旅館業における建築基準法

・3階建て戸建ての旅館業申請

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