配偶者ビザの難易度は?

配偶者ビザは、日本で外国人の配偶者と暮らすために必要なビザです。
しかし、国際結婚をしたからといって誰でも取得できるわけではありません。審査基準を満たし、必要な書類を揃える必要があります。配偶者ビザの難易度、審査基準、不許可理由について具体例を交えながら説明します。

配偶者ビザの難易度

配偶者ビザの許可率比較的高いと言われていますが、申請内容や提出書類の正確さ、ビザを取得する理由の正当性が大きく影響します。偽装結婚が疑われるケースや、収入・居住状況が要件を満たしていない場合は不許可となる可能性が高まります。

配偶者ビザ取得に必要な条件

配偶者ビザを取得するためには、大きく分けて以下の2つの条件を満たす必要があります。

結婚の信憑性

配偶者ビザの審査基準における「結婚の信憑性」とは、「結婚が真実であり、偽装ではないかどうか」を判断するものです。以下の要素から総合的に判断されます。

結婚証明書:日本と相手国の結婚証明書が必要です。

スナップ写真:夫婦で写っている写真。

コミュニケーション履歴:LINE、SNS、メールなどのやり取りの記録。交際期間や頻度、内容などが審査されます。

質問書:出入国在留管理局が、申請人や配偶者に対して、経歴や家族構成、結婚に至った経緯などを質問する書類。

理由書: 配偶者ビザを希望する理由や、要件を満たしていることを説明する書類 。

日本での安定した生活基盤

日本で安定した生活を送るための経済力が求められます。

収入:目安として年収200~300万円程度が必要です。

在職証明書、雇用契約書、給与明細:収入を証明する書類。

預貯金:収入が低い場合は、貯蓄額で補完できる場合もあります。

配偶者ビザが不許可になる理由と事例

配偶者ビザが不許可になる理由としては、以下のようなケースが挙げられます。

結婚の信憑性が疑われる

•年齢差が大きい

•交際期間が短い

•会った回数が少ない

•夫婦のコミュニケーションが困難

経済的な安定性がない

•収入が少ない

•無職である

•納税義務を履行していない

過去の違反歴

•不法滞在

•犯罪歴

•過去のビザの条件違反

申請書類の不備

•必要書類の不足

•虚偽の記載

不許可事例

ケース1:コミュニケーション不足

<日本人とフィリピン人のカップル>

遠距離恋愛でコミュニケーションは英語で行っていたが、日本人側の英語力が不十分で、LINEのやり取りも頻繁ではなかったため、意思疎通が十分に取れていないと判断され不許可

ケース2:犯罪歴の未申告

<日本人と中国人のカップル>

中国人の過去の犯罪歴を申請時に申告しなかったため、虚偽申請の疑いがあると判断され不許可

ケース3:収入不足

<日本人とベトナム人のカップル>

ベトナムに住んでいたが、日本での仕事が決まっておらず、どのように生計を立てるのか不明だったため、安定した生活が送れないと判断され不許可

不許可になった場合の対応

日本の配偶者ビザ申請、残念ながら不許可になってしまうケースもあります。不許可の理由は、書類の不備や記載ミス、結婚の実態が疑われる場合(偽装結婚ではないかの審査)、夫婦の一方の国でのみ結婚手続きが完了している場合など、様々です。もし不許可になってしまっても、すぐに諦める必要はありません。適切な対応をとることで、再び日本で暮らせる道が開ける可能性があります。

まず最初に行うべきことは、入国管理局(入管)で不許可になった理由を確認することです。電話では教えてもらえないため、不交付通知書と身分証を持って窓口に出向く必要があります。不許可理由を把握した上で、今後の対応を検討します。主な選択肢は以下の通りです。

対応方法概要ポイント・注意点
入管で不許可理由確認・なぜ不許可になったのかを正確に把握するため、入管の窓口で聞く。・不交付通知書と身分証が必要。

・電話では不可。
再申請・不許可理由を解消し、再度申請する。・不許可理由を正確に分析・対策しないと再び不許可のリスク。
他のビザへ変更・定住者、就労ビザ、留学ビザなど、他の在留資格に変更する。・変更可能なビザは資格によって要件が異なる(学歴、職歴、資産など)。
帰国・日本での在留を断念し、母国へ帰国する。

特に、不許可理由を正確に把握し、それを解消することが再申請や他のビザへの変更において非常に重要です。不許可になっても、適切な手続きと準備を行うことで、再び日本での生活を目指せる可能性は十分にあります。最善の方法を検討しましょう。

まとめ

配偶者ビザの申請は、適切な準備と正確な情報 が重要です。本記事で解説した内容を参考に、慎重に準備を進めてください。

参考:身分系ビザ(配偶者|定住者|永住者)説明動画

ビザ申請の概要や注意点を動画でわかりやすくご紹介します。

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