
産業廃棄物収集運搬業を始めるには、都道府県知事などの許可が必要であり、許可を得るためにはいくつかの要件をクリアしなければなりません。その中でも「産業廃棄物の処理に必要な知識、技能を有していること」という要件は、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が行う講習会を受講し、修了試験に合格することで証明する必要があります。ここでは、講習会の種類と注意点についてわかりやすく説明します。
講習会の種類

JWセンターが実施する講習会は、大きく分けて新規許可申請講習会と更新許可申請講習会の2種類があります。
◇ 新規許可申請講習会(産業廃棄物収集・運搬課程 新規)
初めて産業廃棄物収集運搬業許可を取得する方が対象です。
◇ 更新許可申請講習会(産業廃棄物収集・運搬課程 更新)
既に許可を持っており、更新を希望する方が対象です。
さらに、収集運搬する廃棄物の種類によって、講習内容が異なります。
◇ 産業廃棄物の収集・運搬課程
一般的な産業廃棄物を扱う場合。
◇ 特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程
感染性や毒性があり、人体や環境に悪影響を及ぼす可能性のある特別管理産業廃棄物を扱う場合。特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程の修了証は、産業廃棄物収集運搬許可申請にも使用できますが、産業廃棄物の収集・運搬課程の修了証では、特別管理産業廃棄物の許可申請はできません。
講習会の形式
講習会の形式は、オンライン形式と対面形式の2種類があります。
◇ オンライン形式
事前にテキストを受け取り、自宅などでインターネットを通じて講義動画を視聴します。その後、指定された日時に試験会場で修了試験を受けます。
◇ 対面形式
申し込み時に選択した会場で講義を受け、講義後そのまま修了試験を受けます。テキストは当日に会場で配布されます。
受講対象者
講習会に受講資格は特にありません。学歴、国籍、実務経験などを問わず、誰でも受講できます。ただし、産業廃棄物収集運搬業の許可申請を行う場合、事業場の代表者または業務を行う役員が修了者である必要があります。
◇ 個人事業主の場合
申請者本人、または法令で規定する使用人のうち、本店、支店長、事務所または事業場の代表者であって、廃棄物処理業に係る契約を締結する権限を有する使用人。
◇ 法人の場合
法人の代表者、登記されている役員1名(監査役、相談役、顧問、執行役員等は該当しない)、または法令で規定する使用人のうち、本店、支店長、事務所または事業場の代表者であって、廃棄物処理業に係る契約を締結する権限を有する使用人。
受講上の注意点
◇ 早めの予約
各都道府県で開催されますが、開催日数が少ない地域や定員に限りがあるため、早めに予約することをお勧めします。
◇ 修了試験
講習会の最後に修了試験があり、合格する必要があります。
試験は〇×形式と多肢選択式で、合格基準は行政概論で12点以上、行政概論以外の4科目に0点がなく、全科目の合計点が25点以上であること。合格率は9割以上と言われていますが、不合格者もいるため、しっかり講習を受けるようにしましょう。万が一不合格になった場合でも、2回まで再試験を受けることができます。
◇ 修了証の保管
修了試験に合格すると、約2週間後に修了証が郵送で届きます。この修了証は、産業廃棄物収集運搬業の許可申請に必要ですので、紛失しないように大切に保管しましょう。
◇ 修了証の有効期限
修了証には有効期限があり、都道府県によって異なります。例えば東京都の場合、新規の産業廃棄物収集運搬講習の修了証の有効期限は5年、更新の場合は2年です。
◇ 講習会の受講日をまず決める
許可を受ける都道府県に関係なく、どこでも受講可能です。通常、定員が早く埋まってしまう傾向にあるので許可の取得を検討されている方は早めの予約、受講をお勧めします。
まとめ
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得するためには、JWセンターの講習会を受講し、修了試験に合格することが不可欠です。講習会の種類や形式、受講資格、注意点などを理解し、計画的に受講することで、許可取得への第一歩を踏み出しましょう
名古屋の「OSAHIRO行政書士事務所」では、「産廃収集運搬業許可申請」に関する様々なご相談をお受けいたします。ご不明なことがありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください(初回面談は無料です)。