飲食店営業許可を取得するには?

この記事では、飲食店を開業するために必要な営業許可証の取得について、手続きの流れ必要な資格注意点を具体的に解説します。

飲食店営業許可証とは?

飲食店営業許可証とは、食品衛生法に基づき、飲食店を営業するために必要な許可です。食品を取り扱うお店は、必ず取得しなければなりません。無許可で営業した場合、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

◇ 飲食店営業
食堂、レストラン、カフェ、バー、居酒屋など、食品を調理して客に提供する店

◇ 喫茶店営業
喫茶店、カフェなど、酒以外の飲み物または調理を必要としないお菓子などを客に提供する店

2021年の法改正により、以前は別々に存在していた「飲食店営業許可」「喫茶店営業許可」「飲食店営業許可」に統合されました。

営業許可取得の流れ

営業許可取得の大まかな流れは以下の通りです。

1.事前相談
店舗の工事着工前に、店舗の平面図などを持参し、保健所の食品衛生担当に相談します。

2.営業許可申請
必要書類を準備し、営業開始予定日の10〜20日前までに保健所に申請します。

3.施設検査
保健所の担当者が店舗を訪れ、申請内容と実際の施工状態が合っているかなどを確認します。

4.営業許可証交付
施設基準に適合していることが確認された後、営業許可証が交付されます。許可証は店内の見やすい場所に掲示しましょう。

5.営業開始
営業許可証の交付後、営業を開始できます。

営業許可取得に必要な資格

飲食店を営業するためには、以下の資格が必要です。

◇ 食品衛生責任者
品衛生法に基づき、店舗の衛生管理を行う責任者。

<資格要件>

•栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格

•各自治体が主催する食品衛生責任者養成講習会を受講・修了した者

防火管理者

•収容人数が30人以上の飲食店では、防火管理者の選任が必要です。

営業許可申請に必要な書類

申請には、以下の書類が必要になります。

書類備考
営業許可申請書保健所の窓口またはホームページで入手
営業設備の大要・配置図店舗の設備概要や配置を示す図面
営業施設の平面図客席、厨房設備などの配置を示す図面
営業施設付近の地図店舗の場所を示す地図
食品衛生責任者の資格を証明するもの食品衛生責任者手帳など
登記事項証明書法人の場合のみ必要
水質検査成績書貯水槽や井戸水を使用する場合のみ必要 (1年以内のもの)
メニュー表とその説明書提供する料理のメニュー、調理方法、使用する食材などを記載
従業員全員の健康診断結果証明書食品を取り扱う者の健康状態を確認するために必要
その他、自治体や営業形態によって必要な書類

施設検査のチェックポイント

施設検査では、主に以下の項目がチェックされます。

チェック項目詳細
厨房の構造・清掃しやすい材質であるか
・客席と区分されているか
手洗い設備・厨房とトイレに手洗い場があるか
・十分な大きさがあるか
・石鹸や消毒液などが配置されているか
・水栓は洗浄後の手指の再汚染を防ぐ構造か
給水設備・飲用適の水を豊富に供給できるか
冷蔵庫・温度計が設置されているか
ゴミ箱・蓋付きであるか
食器棚・戸が付いているか
トイレ・衛生的であるか
・調理室から直接出入りできない場所に設置されているか
・専用の流水式手洗い設備を備えているか
清掃・清掃しやすい構造になっているか
その他・窓には害虫・害獣侵入防止用の網戸があるか
・原則としてお湯を出せる給湯器があるか
・水はけが良く、清掃しやすい構造になっているか
冷蔵または冷凍設備・適切な温度管理ができるか

深夜酒類提供飲食店営業開始届

深夜0時以降に酒類を提供する場合は、「深夜酒類提供飲食店営業開始届」営業開始の10日前までに所轄の警察署に提出する必要があります。ただし、以下の地域では営業できません。

◇ 第一種低層住居専用地域

◇ 第二種低層住居専用地域

◇ 第一種中高層住居専用地域

◇ 第二種中高層住居専用地域

◇ 第一種住居地域

◇ 第二種住居地域

◇ 田園住居地域

以下の要件も満たす必要があります。

◇ 飲食店営業許可を取得していること

◇ 都市計画法上の用途地域による制限にかからないこと

◇ 客室の見通しを妨げる設備がないこと

◇ 善良の風俗または清浄な風俗を害するおそれのある構造または設備がないこと

◇ 接待行為をしないこと

その他

◇ 防火管理者の届け出
店舗の規模によっては、防火管理者の選任・届け出が必要です。

◇ 営業許可の更新
営業許可には有効期限があるため、期限が近づいたら更新手続きが必要です。

◇ HACCPの導入
2021年6月から、すべての食品等事業者にHACCP(危害分析重要管理点)に基づく衛生管理が義務化されました。

◇ 緊急時の対応準備
食中毒発生時の対応マニュアルを作成し、従業員に周知しておきましょう。

注意点

◇ 事前相談は必ず行う
内装工事前に保健所に相談し、施設基準を確認しましょう。

◇ 申請は余裕をもって
申請から許可証交付まで時間がかかるため、開店予定日から逆算して早めに準備しましょう。

◇ 無許可営業は厳禁
無許可で営業した場合、罰則を受けるだけでなく、2年間営業許可を取得できなくなる可能性があります。

まとめ

飲食店営業許可証の取得は、飲食店を開業するための第一歩です。必要な手続きや資格をしっかりと把握し、スムーズな開業を目指しましょう。

名古屋の「OSAHIRO行政書士事務所」では、飲食店営業許可取得のサポートをしています。ご不明なことがありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください(初回面談は無料です)。