
ドローン(無人航空機)の飛行には、安全確保のため国土交通省への許可・承認申請が不可欠です。
「許可」と「承認」
ドローン飛行規制の航空法において、「許可」は飛行する「空域」(場所)に関する制限を解除し、「承認」は飛行の「方法」に関する制限を解除します。両者は総じて「特定飛行の申請」として扱われますが、空域に関わる「許可」と方法に関わる「承認」として理解しておきましょう。
申請が必要な「特定飛行」の条件
総重量100g以上のドローンで以下の飛行を行う場合、原則として許可・承認が必要です。
区分 | 具体的な飛行条件 | 関連法規の例 |
場所 (許可) | ・空港等周辺 ・150m以上の上空 ・人口集中地区(DID) | 航空法 |
方法 (承認) | ・夜間飛行 ・目視外飛行 ・人/物件から30m未満 ・催し場所上空 ・危険物輸送 ・物件投下 | 航空法 |
その他の規制 | ・重要施設等周辺300m ・私有地 ・道路離発着 ・条例等で規制される場所 | 小型無人機等飛行禁止法 / 民法 / 道路交通法 / 各自治体条例 |
申請の種類と手順
申請には「個別申請」(飛行ごとに日時・場所を特定)と「包括申請」(業務利用で1年間・場所を特定せず繰り返し飛行)があります。 申請は原則、DIPS (ドローン情報基盤システム) 2.0によるオンラインで行います。 操縦者は、申請前に以下の要件を満たす必要があります。
◇ 飛行経歴
10時間以上の飛行経歴が基本ですが、例外もあります。
◇ 知識
航空法や飛行マニュアル、機体の安全機能に関する知識。
◇ 能力
安全確認能力や、ホバリング・移動などの操縦技術。
申請期間とその他重要事項
◇ 期間
審査には通常、飛行開始予定日の3〜4週間前からの申請が推奨されます。不備がなければ最短10開庁日前で許可が出る場合もあります。
◇ 費用
ご自身でオンライン申請する場合は無料です。郵送の場合、郵便料金などの実費がかかります。
◇ 義務
許可後も、飛行前にDIPS2.0で飛行計画を通報する義務があり、飛行の前後には日常点検記録をつける義務があります。これらを怠ると罰金が科せられる可能性があります。
◇ 事前連絡
管轄の警察署や周辺の交番へ事前に一報を入れておくことで、現場でのトラブルを避けられる場合があります。
安全で適切なドローン飛行のために、これらのルールを遵守しましょう。
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